先日のレッスンのこと。
スリランカの子が九九を練習中。
6の段のかけ算がランダムに上から並んでいて、その答え9個を何秒で書けるかのタイムトライアルに挑んでいました。

結果は43秒。
「難しい(schwer)・・・」
と一言。
そのマインドを転換してもらいたくて、次のように聴いてみました。
「そっか、じゃあこの中で超簡単なのある?」
すると
「これ、これ、これも簡単」と
6×1,×2,×3,×5,×7,×9

「おお!6つは簡単なんだ!じゃあちょっと試してみようか?」
と言って簡単だという 6×1,×2,×3,×5,×7,×9 の6個を緑ペンで印してその6個だけのタイムトライアルをするとなんと11秒!

「すげー!超速いじゃん!」
「じゃあ、あとこの3つだけ(6×4,×6,×8)覚えちゃえば全部簡単になるんじゃない?」

と言ってその3つだけを口で言うだけで早口で何度も言ってもらったあとに、その3個だけのタイムトライアル。結果、11秒。
「速い!やったー!」
「じゃあ、全部のタイム計ってみようか?」
すると、なんと18秒。

「いやー、今日はすっごくいいこと学んだよ。」
「始め、難しいって思ったよね。でも、よく見てみたら9個のうち6個が簡単だったから、ほとんどが簡単。たった3個だけが難しかっただけ。で、その3個を練習したら全部簡単になっちゃった。」
「難しいって思っても今みたいによく見て簡単なのと難しいのにわけるといいね」

この原則はいつでも使えます。

多くの人間には「ほんの一部が難しい、できない」だけなのに「全部が難しい、全然できない」と思いたがる習性があるようです。

以前受験指導をしていたときもそうでした。
特に受験算数では、ものすごく単純な計算ミスや書きまちがいなどで簡単に20点30点を失っている子ばかり。80点とれる子が50点つけられてしまいます。
内容も理解して解き方もあっているのですが、そこを本人はわかってなくて「難しい。自分は算数が苦手。」と思い込んで負のスパイラルに陥ってしまったり。

もったいなさすぎると思いませんか?

「できているところ」をしっかり見る。
「できる」と「できない」を正しく把握する。

自己分析する習慣は何かを学ぶときに非常に重要なことですね。
最初はなかなかできないですが、繰り返しているうちに自分でできるようになっていきます。

ぜひ皆さんもこのエピソードから学ぶことがあれば幸いです!

投稿者プロフィール

のぶ先生
のぶ先生
Bingo! Soroban School 責任者
そろばん教室でこどもたちと接するのが楽しくてたまりません。
自信を持って新しいことにどんどんチャレンジする子が一人でも多くなってほしいと願っています。
中学受験専門塾、中学高校受験塾の講師として15年あまりこどもたちに接したのち、紆余曲折を経て2013年ASOBO!、2016年そろばん教室を立ち上げる。2019年いしど式に加盟、全国珠算連盟認定教師。