Lちゃんには、人を幸せにする才能があるんじゃないかとこのごろ思っています。

Lちゃんは14歳の女の子。オランダ、フランスにルーツを持っています。

2月の末に問い合わせがあり、体験レッスン。当時はまだ教室でレッスンできたのですが、もう遠い昔に感じます。

いわゆる学習障害があって、基礎的な計算に困難を抱えています。

ご両親の話では、読み書きが困難だったけれども特別なメソッドの先生についたらそれまでどうやってもなかなかできなかったものができるようになってとても喜んでいる。そうしたらフランスでそろばんのことをテレビで知って、これなら計算もできるようになるかもしれない!とインターネットで探して見つけてくれたということでした。

 

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ドイツの学校でも、インテグレーションからインクルージョンへということが言われて理念としてはよく浸透しています。

こどもは、ひとりひとり違う。

でも、実際には一斉授業でみんな同じ学び方で同じことを学ぶ。たいがいは。

それに合わない子には、ちがった学び方ができるチャンスがあったらいいよね、と思う。

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初回の体験には、ご両親とLちゃんとで参加。土曜の夕方、静かなゆったりとした時間。

初歩の初歩から一緒にそろばんを楽しみたいな、と思ってお父さんとLちゃんとでそろばんゲーム。

集中するときの真剣な目。耳をすませて次に読み上げる数字に全神経を傾ける。

こんなに集中できるじゃん!

こんなに話が理解できるじゃん!

 

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こどもが「集中力がない」とか、「話が理解できない」とか言うとき、その原因はこちら側にあるんじゃないかと思うのです。

集中するときは、どんな子だってものすごい集中する。遊んでるとき、好きなことに夢中になるときのすごさといったら。

話が理解できないというのは、①興味がない ②話し手の能力不足 ③話の内容がそもそも理解できないおかしな話である

という可能性が高い。③は聞き手の立場に立った時の想像力が必要ですが、結構事情が複雑で、私はそこでたくさん失敗した経験があります。

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話を元にもどして。そろばんゲームでLちゃんが見せたきらめきは、本当に素晴らしかったんです。今ももちろんそれは変わらず、ますます磨きがかかってます。

何が素晴しいかって、できたときの喜び方。目の輝き。喜びが全身からあふれ出てきます。

ゲームの内容を理解して、最初に成功したとき、パパにそろばんゲームで勝ったとき。

それを見てると私もとっても幸せな気持ちになるのです。

 

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日常の小さなことに大きな喜びを見出す。それができる人って、幸せの才能があると思うんですよね。

そう、幸せを才能と考えると、50%は遺伝で決まるそうですが、50%は後天的に変えられるというのが最近の研究結果から言われていることです。そして、例えば職場に周りを幸せにする人がいると、その職場の人間の幸福度が上がり、生産性が上がるということも。

幸せっていうのは、感染症なんです。

石川善樹さんというWell-beingの研究者が面白くてフォローしているのですが、「感染症」とは言ってなかったかもしれませんが、伝染する、とおっしゃっていたかと思います。

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Lちゃんとのレッスンは、遠くに住んでいることもあってオンラインで週2回、月に1回教室で、ということで特別な形で始まりました。

以来、Lちゃんとのレッスンのたびに、あの素敵な喜びが炸裂、とっても幸せな気持ちにしてもらっています。

そんなことが続くと、こういう考えが頻繁に頭をよぎるようになりました。

人の「価値」とか、「生産性」って何なんだろう?

モノサシ次第じゃないの?

じゃあ、Lちゃんが誰をも幸せにするかと言ったら、そんなことはありません。でも、少なくとも私やお母さんを幸せな気持ちにしてくれています。他にも合う人がいれば、きっと幸せになるでしょう。

Lちゃんは、素晴らしい価値を創出していると考えることもできるはず。

それを言ったら、赤ちゃんはすごい。そこにいるだけで、周りの人を幸せにする。ペットも、そう。

 

話がそれましたが、Lちゃんは改めて大切なことを私に教えてくれています。それは、

学ぶことの喜び

喜びを表現する大切さ

 

で、そろばんの方はどうかと言うと、当初はやはり相当ゆっくりじっくり長い期間をかけて少ーしずつ進んでいくだろうなと覚悟をしていました。

そろばんの最初の関門、五珠のあつかい、次の関門の5のくりあがりくりさがりで苦労する子は延々そこで繰り返し練習しているので。その先、いくつか関門があります。足し算、引き算をマスターするのにどんなに短くても半年、いや、1年はかかるかな、と。

ところが、Lちゃんは、2か月経った今、そろばんで何を学んでいるかというと、かけ算。2ケタ×1ケタをやっています。ここに来るには、5のくりあがりくりさがり、10のくりあがりくりさがり、それのミックス、と幾多の関門をくぐり抜けなければいけないのですが、Lちゃんは、驚くほどの短期間でそれをやってのけてしまったのです。

コロナ騒動で3月末からの日々の密度がすさまじかったこともあり、私は思いっきり勘違いをしていました。Lちゃんを11月くらいから見ているような気になっていたのです。だって、かけ算をやっているのですから、当然半年くらいは経っていないとおかしい、あり得ないことなので。

ところがこの記事を書き始めてやりとりを見返してみたら、なんと最初の体験レッスンが2月末、まだ2か月半。ついこないだではないですか(笑)

どうしてそんな短期間にそこまでの成長が可能だったのでしょうか?

あくまで仮説ですが、次の4つが好循環を生み出したのではないかなと思います。

① 学ぶ意欲
② 学ぶ喜び
③ 家庭の適切なサポート
④ 自立心

家庭のサポートが自立心を生み出しているところ、かなり大事です。

Lちゃんは、いい意味で手助けしてもらうことに反発し、自分でできるようになることに喜びを感じています。

それをよく理解しながら、お母さんが反発されながらもサポートされている姿がホントに素敵です。

そして、ときにお母さんがまちがってLちゃんがあっていたり。そうしたときに、ごめんごめん、Lが正しい。お母さん、まちがってた、と素直に認めるところも素敵。それがまたLちゃんの自立心の成長に大きな効果を生んでいるなあ、と見ていて感じます。

 

ということでますます楽しみなLちゃんとお母さんの今後。

2か月を経て変わったことは、

学びの好循環が回り出したこと

変わらなかったことは、

Lちゃんの人を幸せにする力

いえ、人を幸せにする力は、ますます磨きがかかっている気がします。

またしばらくしたら続きを書けるといいなと思ってます。

 

最後に、なぜだかこんなことを考えていたら詩が浮かんできたので、書き留めておきます。

詩なんて、小学校の国語の時間で書いて以来1度も書いてないのに、不思議ですね。これもLちゃんの力かもしれません。

 

Mathe für dich

Für mich ist Mathe ein Sport,
da ich mit dem aufgeregt spiele.

Für mich ist Mathe eine Musik,
da die Zahlen zusammen eine schöne Harmonie erklingen.

Für mich ist Mathe eine Architektur,
da ich dadrin eine riesige Struktur sehe.

Für mich ist Mathe eine Natur,
da die Zahlen so viel verschiedenes ergeben.

Für mich ist Mathe ein Schlüssel,
da man damit das Geheimnis der Welt enträtseln kann.

Jedes Kind ist anders.
Jedes Kind lernt anders.

Entdecke deinen Weg.
Finde die Tür zu deiner Zukunft.

Deine eigene Zukunft.

投稿者プロフィール

のぶ先生
のぶ先生
Bingo! Soroban School 責任者
そろばん教室でこどもたちと接するのが楽しくてたまりません。
自分に自信を持って新しいことにどんどんチャレンジする子が一人でも多くなってほしいと願っています。
学習塾講師から紆余曲折を経て2013年ASOBO!を立ち上げ、2016年そろばん教室立ち上げる。2019年いしど式に加盟、全国珠算連盟認定教師。