イメージ先行について前回書いたのでその続きです。

イメージ先行についてはこちら

イメージ先行力をそろばんで鍛える〜指先が器用でない子の例

そろばんで「イメージ先行」をトレーニング。
暗算の上達はもちろん、他のことすべてにつながります。
しかも全然難しいことではありません。
そのコツをぜひ習得してもらいたいと思います。

以前、インド人の幼稚園生で指先だけでなく身体を動かすのがとても苦手な子がいました。こうした子を教える時は先生の側もすごくたくさんの気づき、学びがあります。

例えば、たす1したいのに2個動かしてしまったり、そのことに気づかなかったり・・・
この子の頭の中と体の中で何が起きているのでしょう?

自分でたす1するときに何が起きているのかを具体的に想像します。

①問題を見る
②たす1しようと思う
③そろばんを見る
④この珠を動かそうと思う
⑤親指をそこに持っていく
⑥強さと動きの大きさを調節して狙った珠を上に上げる

 

この子は、③④⑤⑥がうまくできないんだなとわかります。なので、

「たす1」と読んだらすかさず

「そろばん見てね」
「どの珠を上げるのかな?」
「親指でそっと上げるよ」

と子どもの動作を先導して次の動作のイメージをつくります

具体的なイメージが先行すると指の動きは自然についてきます。

できなくなっているときは、イメージ先行をしていないときです。
上記の③そろばんを見る ④どの珠を動かすか ⑤指への意識 がぼんやりしているのです。

初歩の段階からイメージ先行で行けば、その後の伸びが圧倒的によくなります。

イメージ先行力をそろばんで鍛える〜初歩段階

いしど式では、例えばそろばんの盤面が3でそこに4をたすとき。
3+4が7とわかってから、7の形をイメージし、7になるように珠を動かすように指導します。

この「わかってから」動かすがとても大事です。

少し進んで5に9をたすときは、先生がそろばんの上でエアーで指を動かして見せて、9たせないから1をひいて10たすよ。5から1ひいたらいくつかな?4になるね。4に変身して10をたすよ。と、まず実際に珠を動かして見せる前に珠は動かさずにエアーでやるふりだけ見せることで子ども自身のイメージ力を引き出します。動きのイメージがわかったところで実際に珠を動かして見せます。

 

そして、実際に子供がやるときに、この一連の動きをイメージさせ、イメージできてから初めて一気にやるように指導します。イメージができていると「5を4に変身して10をたす」までを一気にできますが、イメージできていないと途中で考えて止まってしまいます。

イメージ先行、いつも意識して取り組んでいきましょう!

投稿者プロフィール

のぶ先生
のぶ先生
Bingo! Soroban School 責任者
そろばん教室でこどもたちと接するのが楽しくてたまりません。
自信を持って新しいことにどんどんチャレンジする子が一人でも多くなってほしいと願っています。
中学受験専門塾、中学高校受験塾の講師として15年あまりこどもたちに接したのち、紆余曲折を経て2013年ASOBO!、2016年そろばん教室を立ち上げる。2019年いしど式に加盟、全国珠算連盟認定教師。