子どもに習い事をさせるなら?
それはもちろんそろばんでしょう!
と思いきや、人気ランキング1〜3位は「水泳」「ダンス」「ピアノ」。そろばんは4位に甘んじてました😭😭😭
画像はTBS NEWS DIGより
人気の習い事、その理由は?
さて、これを見て次のことを考えてみましょう。
この中で将来直接役に立つものは?
まずほとんどの子がその道のプロにはならないとして、水泳は大事。ほか多少は役に立つのかもしれないというのは英会話くらいでしょうか。
では、なぜこれらの習い事が人気なの?
という疑問が浮かびます。
短く簡潔にあくまで個人的な結論ですが、シンプルに
子どもにとって「やってて楽しいから」
親にとっては、続けることで「子どもの心身の成長を実感するから」
だと思います。
長いと先を読んでもらえないので先に我田引水、「習い事はやっぱりそろばんだよね」論を・・・(笑)
そろばんを習うメリットとは?
よく、「今の時代にそろばんを習う意味ある?」「そろばん習っても役に立たないですよね?」という言葉を耳にします。
これに対して私の考えとしては、「そろばんは、サッカーやダンス、音楽などの習い事同様、楽しいからやる、その過程で子どもが成長を実感できる、そして、長く続けることによって技術だけでなく人間的な成長につながる」ということをお伝えしたいです。
また、スポーツ的なよさ〜切磋琢磨しながら技術を磨き自分を高めていく、スピードとスリル、真剣勝負の楽しさと厳しさも味わえるのもそろばんの大きな魅力です。また、そろばんはとてもシンプルなので勉強が苦手な子でも練習すれば上達して計算に自信が持てます。実際、学習障害でと支援学校に通う子も2けた×1けたや3けた×1けたの暗算ができるようになりました。
そろばんは、運動が苦手な子も、勉強が苦手な子も、誰でも気軽にチャレンジできるブレインスポーツとしてとらえてもらえたらと思っています。
まだまだ、昔のそろばん塾のイメージにひきずられている方も多いかもしれません。昔はそろばんが直接就職、実務に欠かせない技能でした。
余談ですが、明治政府が学制をしいてそろばんを禁止した時に全国で「そろばんを習わせないなら学校に行く意味がない」と学校ボイコットが起こり、政府も慌てて学校でそろばんを指導するように方針転換したそうです。昭和になってもそろばんは重要な実務技能であり続けました。
今のそろばんは、まったくちがいます。個人的には、上に述べたようにスポーツや武道に近い印象を持っています。就職のために厳しい練習するのではなく、楽しいからやる、やって成長を実感できるから余計楽しくなる。そうしてやってるうちに失敗を経験し、それを乗り越えるたくましさを身につけていく。上級にもなるとコツコツ努力する習慣がついていく、自分の能力を高めるための工夫、試行錯誤をするようになる。精神的にも鍛えられていきます。上級者、小中学生の高段者の振る舞いは素晴らしいです。
石戸珠算学園の学園祭を見学した際にも、彼らの礼儀正しさ、互いへのリスペクト、勝っても負けても落ち着いた振る舞い、ピンチにも動じない心の安定に非常に感銘を受けました。道を究めた達人の世界を見せてもらった気がしました。
子どもが楽しみながら人間的に成長していける習い事がおすすめ!
とここまでは先に結論を書いて我田引水のそろばん推しをしまくったので(笑)、元のテーマ、「子どもに習い事をさせるには」について
他の習い事にも同じことが言えて、直接役に立つとかで習い事を選ぶ人はそもそもあまりいないのでしょうね。子どもが楽しみながら人間として成長していける、そういうものが選ばれているのだと思います。
ランキングの中で親の意向が強そうなのは、水泳、ピアノ、英会話、武道、格闘技、習字。
1位水泳:夏にプールや海で泳げたら楽しみが広がります。全然泳げなかったらもったいない・・・
3位ピアノ:楽器がある程度できると人生の楽しみはすごく広がります。私も大学からピアノに目覚めてほんとに良かったと思いますし、小さい頃から習えばよかったとつくづく思います。
4位そろばん:実はいろんな動機がありそうですが、算数ができるようになってほしい、それには計算が得意になってほしいという願いもかなり大きいように思います。まず計算が楽しい、好きになる、その先に自然と得意、強みが待っていると思います。でも、目に見えない人間的成長、すごく大きいですよ〜
5位英会話:これは学習塾と同じ感覚でしょうか。
6位武道、格闘技:これは親が武道や格闘技好きでないとそもそも子どもが触れる機会がまずなさそうですよね。親としては、精神と肉体の鍛錬修養してほしいという思いがあるのではないかなと思います。
7位習字:親がやっていた、綺麗な字が書けるようになってほしいと思いますよね。また、精神的な静けさ、集中、あの凛とした空気感も魅力です。これは結構そろばんにも共通する気がします。
これらはどれも最初から子どもが望んでいたことではないかもしれないけれども、親の影響で好きになった、憧れを持った、やってみたら楽しい、先生が好きとか憧れとかで子ども自身喜んで通うのかなと思います。また、友達がやっているからというケースもかなりあるかと思います。
子どもがやりたくて始めたというケースが多そうなのがダンス、サッカー
2位ダンス&8位サッカー:これはもう楽しいから、かっこいいから!憧れてに尽きるのではないでしょうか。
「何を」よりも「誰に」習うかと「どう」取り組むか、その前に本人に合っているかが大切!
高校生の頃、生物の授業がめちゃくちゃ面白くていつも楽しみに心躍らせていました。あまりにもよくできすぎている生命の不思議、神秘と、それを教えてくれる先生の魅力とにすっかりハマってました。
ところが、同じ授業を取っていた同級生は、「生物つまんねー」「⚪︎⚪︎(生物の先生の名前)つまんねー」とよくブツブツ言ってました。
結構それは衝撃で、自分にとっては最高の内容、最高の先生なのに他の人にとっては全然ちがうんだ・・・と。
なので、習い事もきっと同じ。「何を」習わせるのがよいかは、子どもによって全然ちがうはず。
まずはその子を普段からよく観察して、「あ、こういうのに興味ありそう」とか「こういうのが得意なんだな」と子どもを理解することに努めていただきたいなと思います。これは、まだ言葉をしゃべらない1歳児でもわかります。1歳になる前からでもある程度わかるでしょう。
あとは、決めつけないで色々試してみることがおすすめ。ただ、最初ハマってもすぐに興味を失ってしまうものもあれば、最初反応がイマイチだったのにあとからどハマりしていくケースもあります。ちょっとの挫折でへそを曲げてやめると言い出した時こそ、チャンスと思ったらよいです。大抵の場合、そこで安易に止めることを許さずに、いったんそれを乗り越えさせてからどうするかを本人に委ねたらよいでしょう。
そしてなんと言っても「人」!
どんな先生に習うか、どんな仲間と切磋琢磨するか。
その出会いは大きいですよね。
習い事がうまくハマったときには、一生モノのよい習慣が身につきます。
コツコツと努力を続ける、簡単に諦めない、挫折を乗り越える精神的な強さを身につける、他者に敬意を払う、素直に学ぶ姿勢、能力を高めるための工夫や行動習慣…
「長期間続ける習い事は人格の根幹をつくる」
いしど式代表の沼田先生の言葉です。
習い事に何を求めるか、非常に大事ですね。
楽しみながら人間的に成長できる習い事は、ジャンルを問わずどれも素晴らしいと思います!
投稿者プロフィール

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Bingo! Soroban School 責任者
そろばん教室でこどもたちと接するのが楽しくてたまりません。
自信を持って新しいことにどんどんチャレンジする子が一人でも多くなってほしいと願っています。
中学受験専門塾、中学高校受験塾の講師として15年あまりこどもたちに接したのち、紆余曲折を経て2013年ASOBO!、2016年そろばん教室を立ち上げる。2019年いしど式に加盟、全国珠算連盟認定教師。
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