感情のコントロール、難しいですよね・・・
いいときはいいとして、うまくいかないとき、多少の怒り・悲しみはよいのですが、怒りや悲しみに囚われてしまっては非常にまずいことになります。

どうしてもうまくいかないこと、思い通りにいかないこと、理不尽なこと、生きていれば色々なことを経験します。
自分の感情は結局自分でどうにかするしかありません。
自分を悪感情に支配させてしまう、不幸にするのも自分、安定して良い感情にさせる、幸せにするのも最終的には自分次第。

そろばんの検定試験ではメンタルが鍛えられます。
合格して大喜び、不合格で大号泣と悲喜こもごも。

不合格、失敗、悔しさ、悲しさを乗り越えて努力が実る喜びを経験していくことでメンタルが強くなっていきます。
検定試験、本番に本気で臨むということは、心の成長にもものすごく大事なことです。

さて、今日はそのさらに先、高段位の子たちについて印象的なことがあったのでご紹介します。

高段位ともなると、普段の練習も、もはや不動心とでもいうべき見事さです。

淡々と練習し、いちいち結果に一喜一憂せずひたすら取り組んでいます。
珠さばきのあまりの速さとそれに反した静かなたたずまいを見ていると、いったい頭の中どうなってるんだろう?と不思議でなりません。

暗算十段、総合九段の中学生Tさんにに尋ねてみると、

T:「え・・・何も考えてません・・・」
T;「やってるときはボーッとしてて気づいたら問題が半分くらい終わってることとかよくあります」

のぶ:「・・・・・・」

こ、これは達人、無の境地に達している!!!

T:「ときどき学校のこととか考えてるうちに全部解き終わってたってこともあったり・・・」

のぶ「・・・・・・」

もはや自転車に乗ったり歩いたりする時に無意識で体を動かすようにそろばん、暗算で計算をやっているくらいのあり得なさ・・・

もちろん、1級やってたときは頭がフル回転していたそうです。五段、六段と力がつくにつれて頭ではほとんど何もしなくなっていったと…
答えが降ってくるのを受け止めているだけの感じに聞こえてしまいます。

のぶ先生も見習って、一喜一憂せず結果を焦らず淡々とひたすら練習を重ねています。
この「淡々と」が難しく、豆腐メンタルが崩壊しないように、自分を試さないことが重要になってきます。
・タイムを計らない
・一度に取り組むのは少なめの量にする
・みとりに専念
・ときにはあえて答え合わせをしない
など「やりやすく」「気持ちよく」「マイナス感情、ダメージを最小に」できるように工夫するのです。
そして、結果に関わらずやるのが当たり前という習慣にしていると負担なくたくさん練習できます。
そして、たくさんやったからこその発見、知らないうちのレベルアップがあります。
慣れてきたら一度にやる量を増やしたりタイムを計ったり。

最近は我ながら随分レベルアップした実感があり、以前は絶対無理と思っていた珠算式暗算もいつの間にかだいぶできるようになりました。
以前、成長曲線のお話を紹介しましたが、淡々と練習を積み重ねることで飛躍への土台をつくっているんだろうなと思うことにしています。

結果を焦らず地道にコツコツ。最近は、当たり前のことが軽んじられたり否定されたりしがちですよね。
地道な努力を継続できるって、自分を信じているからできることでもあり、すぐにめげない心の強さ、メンタルの安定があるからこそできることです。そろばんの練習で、スモールステップでこうした力もつけていきましょう!

投稿者プロフィール

のぶ先生
のぶ先生
Bingo! Soroban School 責任者
そろばん教室でこどもたちと接するのが楽しくてたまりません。
自信を持って新しいことにどんどんチャレンジする子が一人でも多くなってほしいと願っています。
中学受験専門塾、中学高校受験塾の講師として15年あまりこどもたちに接したのち、紆余曲折を経て2013年ASOBO!、2016年そろばん教室を立ち上げる。2019年いしど式に加盟、全国珠算連盟認定教師。